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有機質肥料の多くは、化学肥料に比べて臭気などの点で取扱いに難点があると同時に価格も高いと思います。1990年ころから始まった有機ブームの時期に比べて有機質肥料の人気は下降気味ですが、現在でも熱心な生産者が多数います。弊社のウェブサイト上で公開していた初代「有機肥料講座」は公開後14年以上経過し、内容も古くなりました。いささか都合良く書きすぎていた部分もあったように反省しています。そこで、改めて有機質肥料に関する文献を精査し、「新有機質肥料講座」として公開いたしました。
有機質肥料は、その価格に比べて肥料成分の利用率(有効度)が低く、肥効調節型肥料(被覆肥料)よりも肥効制御が難しく、施用直後には植物阻害作が出ることもあります。欠点もある有機質肥料ですが、改めて見直してみると優れた部分も沢山あることが分かりました。弊社にとっても、筆者にとっても原点と言うべき有機質肥料について、真の姿を残したいとの想いから本編の執筆を決心いたしました。筆者の力量を遥かに超えるものであることは重々承知しております。可能な限り多くの文献を調査しましたが、データ個々の解釈には異論もあるかと思います。筆者の勉強不足による間違った解釈や記載があるかもしれません。広くご批判、ご指摘等を頂戴できますなら幸甚に存じます。本講座が、農業生産に関わる方々にとって、少しでもお役に立つことがあれば幸いです。 |