3-3 (予備知識)団粒構造が育む作物
畑土壌では、団粒構造と呼ばれる特殊な構造が形成されます。土壌団粒は、作物の健全な生育に欠くことの出来ない重要な土壌構造の一つです。有機質肥料は、団粒の発達に寄与していますが、そのことを考える前に「団粒」とは何か、団粒の役割について簡単にみておきましょう。
土壌団粒とは、土壌粒子が結合されて出来る土壌粒子の集合体であり、様々な大きさを持っています3)。団粒は大きなものでは肉眼で見ることもできますが、一般的には肉眼で団粒を見分けるのは難しいことです3)。団粒は一見土の塊のように見えますが、土塊とは大きく異なっています。土塊は大量の水で洗うと、直ぐに壊れてしまいます。団粒は水中で振盪しても簡単に壊れることはありません(耐水性団粒)。植物が生育するためには、言うまでもなく水が必要です。土壌に適度な水が蓄えられなければなりません。同時に根が呼吸するための酸素が必要です。土壌に団粒が形成されると、水を保持する微細な孔隙と余分な水の排水と空気の流通を行う粗大な孔隙が形成されます。これによって、土壌は水と空気の供給という相反する役目を両立することが出来るのです。水稲は地上部から根に酸素を送る構造が出来ているため、水を張った水田土壌でも窒息しないで生育することが出来ます。畑作物は根が呼吸できないと枯れてしまいます。畑作農業を行うためには土壌団粒が不可欠であると言えます。 |