有機質肥料WEB資料館

4-2　有機質肥料と作物体中蛋白質含量

コマツナとセルリー(表44-1)、露地キャベツ(表44-3)において、施肥成分量を揃えた場合、有機質肥料区の作物体窒素（蛋白質）濃度が低下しています⁷⁰⁾。森^50,51)は表44-1、表44-3等の結果から、葉物野菜の生育は、播種から収穫までの窒素の積算吸収量を示しているので、これらの窒素含量が低いということは、有機質肥料の分解により土壌中へ放出される可給態窒素の発現の様式が緩効的であることと関係していると述べています。図44-1では、無機肥料と有機質肥料の施用割合を変えたときのマスクメロンに含まれる蛋白質とアミノ酸含量を示しています¹⁰⁵⁾
。有機率24％で蛋白質の上昇が見られますが、有機質肥料の施用割合が増えると、蛋白質、アミノ酸ともに漸次減少しています。アミノ酸含量は、蛋白質含量に比べて、無機肥料と比較した減少が小さくなっています。また、図44-2は、トマトの果実中窒素含有率が有機区において低下しています⁵¹⁾。表44-2では、肥料の種類を変えた時に、無機肥料に比べて有機質肥料では、マスクメロンに含まれる蛋白含量が減少し、全糖、ビタミンCが増加しています¹⁰⁵⁾。表44-3のキャベツでも同様の結果が得られています⁷⁰⁾。